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おしゃれな藍染和紙の色紙掛けが筆文字を引き立てます
書の世界で私が大事にしていることは、その筆文字の意味をある程度理解しそれを筆によって表現することです。ここに掲載の『樹』は、どっしりと力強く威風堂々とした樹の姿を表現するために風舞書での表現を試みました。
手法は、隷書を基調とし力強さを取り入れただけでなく、樹を支える根の部分までも連想させるよう努めましたが思うようにはできませんでした。ただ、細部に至るまで力強さと風の動きを意識し大木をイメージして制作しました。特に幹の部分は下から上に線を引くことで何とか幹の表現ができたと思っております。これを通常の筆遣いで上から下に線を引いたら、この様にはできなかったと思います。
この筆文字作品を、当方が独自に考案した色紙掛けに収めました。独自の色紙掛けには以下2点の特徴があります。
【1】
色紙を支えるために一般的には色紙の四隅を紐で留めます。しかしその方法では、紐が筆文字の一部に被さる恐れがあるので、色紙にかかる紐を一切取り除き作品の魅力を引き出す設計が施されております。
【2】
色紙掛けに収めた作品を上下左右にある程度の可動範囲で自由に移動させることが簡単にできるよう工夫しました。さらに、色紙掛けよりも筆文字作品が浮いており立体的に見えるので、オリジナルの色紙掛けが筆文字を一層引き立てます。
筆文字デパートのメンバー皆で完成させたのが、上記画像の色紙掛けです。
こちらの画像をご覧になった方には、是非現物を手に取っていただき、いかに斬新な書道グッズアイテムであるかを確かめていただきたい思いです。
―― 書家/書道家 伊藤月山(白水)事務局 ――